「食」で未来の健康社会実現を目指す株式会社ウェルナス(所在地:東京都杉並区 / 代表取締役社長:小山正浩、以下、ウェルナス)は、2023年1月14日(土)に予定している、個別栄養最適食(AI食)サービス「NEWTRISH(ニュートリッシュ)」※1のローンチに先駆け、株式会社asken(所在地:東京都新宿区 / 代表取締役社長 :中島洋、以下、asken)が開発・運営を行う国内No.1※2のAI食事管理アプリ「あすけん」の会員を対象に実施している、AI食摂取による体重改善の実証実験の中間結果について、2022年12月21日(水)に取りまとめましたので、お知らせいたします。本実証試験では、カロリーは維持したままで栄養調整したAI食を、摂取頻度を変えて摂取してもらい体重減少効果を検証しました。本中間結果では、42日間毎日3食AI食を摂取した35名のうち30名(86%)に体重減少がみられ、平均で約1.2 kg、最大で3.2 kgの体重減少が確認されました。なお、本中間結果では、毎食AI食を摂取しない場合でも体重減少効果が確認されており、これは、ユーザーのライフスタイルに合わせた無理のないユーザーフレンドリーなAI食サービスの実現に資するものです。本中間結果を受けウェルナスは、ユーザーにより負荷の低いサービスとなるよう、研究開発を一層進めて参ります。
※1 「個別栄養最適食」、「AI食」、「NEWTRISH」はそれぞれ商標出願中
※2 日本国内AppStoreとGooglePlayの「ヘルスケア(健康)/フィットネス」カテゴリにおける、2022年1月~6月のダウンロード数および収益の合算(data.ai調べ)
1.実証実験の概要
「NEWTRISH」と「あすけん」の両アプリをシステム連携し、日常食とカロリーを変えることなく「NEWTRISH」が提供するAI食を摂取して、体重改善を図る取り組みです。参加者は「あすけん」会員から募り応募者から101名を選定し、開始から3週間(2022年10月3日〜10 月23日)のデータ収集期間中に、毎日3食の摂取栄養素の記録を「あすけん」で、体重記録をオムロン社製の体組成計で行います。「あすけん」と体組成計に記録されたデータは「NEWTRISH」に同期され、参加者個人の体重に影響する関与栄養素が自動解析されます。参加者毎に関与栄養素を調節し、カロリーを維持したまま関与栄養素量を最適化したAI食メニューが作成され「NEWTRISH」を通じて提案されます。参加者は、提案されたAI食メニューを調理して、摂取します。実証試験は、AI食の摂取頻度に応じて参加者を、毎日3食摂取(40名)、毎日2食摂取(20名)、毎日1食摂取(21名)、平日のみ毎日3食摂取(20名)の4群に分けて実施しました。本中間報告では、2022年10月24日から12月4日の効果検証期間における体重減少効果を示しています。本実証試験は、芝パレスクリニック倫理審査委員会の承認の下、安全を確保し倫理的な配慮を行っています。なお、本実証試験は、令和3年度補正予算農林水産物・食品輸出促進緊急対策事業のうちフードテックを活用した新しいビジネスモデル実証に対する支援事業「個別栄養最適食「AI食」のユーザーフレンドリーなビジネスモデル実証試験」で実施しています。また、本実証試験ではaskenのご協力を頂きました。
目的:ユーザー負担の少ないAI食サービスの開発のためのAI食摂取頻度による体重改善効果の検証
食事:カロリーを維持し個別に栄養最適化したAI食
評価項目: AI食摂取頻度と体重改善効果
効果検証期間:3か月間(2022年10月3日(月)~2022年12月25日(日))
データ収集期間:2022年10月3日(月)〜10月23日(日)
効果検証期間:2022年10月24日(月)〜12月25日(日)の予定
中間報告の効果検証期間:2022年10月24日(月)〜12月4日(日)
対象:「あすけん」会員のうち体重改善を希望する101名
群構成:AI食の提案回数に応じて参加者を4群に分類
毎日3食摂取群(開始時40名、6週目35名)
毎日2食摂取群(開始時20名、6週目19名)
毎日1食摂取群(開始時21名、6週目20名)
平日のみ毎日3食摂取群(開始時20名、6週目17名)
2.中間報告
●実施状況
「NEWTRISH」利用時のシステム障害はゼロ件で、信頼性を高く保ちサービス提供が可能な状態。参加者の体調の不具合や健康上の問題は報告されていない。効果検証期間6週目時点で、毎日3食摂取5名、毎日2食摂取1名、毎日1食摂取1名、平日のみ3食摂取3名が私事都合により脱落。
●毎日3食摂取群
・参加者: 20代から50代の男女(平均年齢40歳、男性3名/女性32名)
・データ収集期間の平均摂取カロリー:1468 kcal
・効果検証期間の平均摂取カロリー:1521 kcal(データ収集期間平均摂取カロリー比104%)
・体重減少者: 86%(30名/35名)
・体重減少効果※3: 1.2 kg(体重減少者の平均値)
・最大体重減少効果:3.2 kg(30代男性)
●毎日2食摂取群
・参加者:10代から50代の男女(平均年齢41歳、男性1名/女性18名)
・データ収集期間の平均摂取カロリー:1711 kcal
・効果検証期間の平均摂取カロリー:1725 kcal(データ収集期間平均摂取カロリー比101%)
・体重減少者:74%(14名/19名)
・体重減少効果:0.80 kg(体重減少者の平均値)
・最大体重減少効果:2.3 kg(50代女性)
●毎日1食摂取群
・参加者:20代から50代の男女(平均年齢42歳、男性1名/女性19名)
・データ収集期間の平均摂取カロリー:1571 kcal
・効果検証期間の平均摂取カロリー:1593 kcal(データ収集期間平均摂取カロリー比101%)
・体重減少者:65% (13名/20名)
・体重減少効果:0.67kg(体重減少者の平均値)
・最大体重減少効果:1.9kg(40代女性)
●平日のみ毎日3食摂取群
・参加者: 20代から50代の男女(平均年齢41歳、男性1名/女性16名)
・データ収集期間の平均摂取カロリー:1515 kcal
・効果検証期間の平均摂取カロリー:1640 kcal(データ収集期間平均摂取カロリー比108%)
・体重減少者: 76%(13名/17名)
・体重減少効果: 1.2kg(体重減少者の平均値)
・最大体重減少効果:3.6kg(40代女性)
※3 体重減少効果:体重減少者におけるデータ収集期間に対する効果検証期間の体重変化
● 参加者の声(全参加者からコメントを収集)
・しっかりと量を食べられるのに体重が減っている。これはダイエットの概念が変わる、すごいことだと思う。
・ダイエットというとカロリー・脂質などの制限があるが、それに限らないことに驚いた。
・こんなにお腹いっぱい食べていいのか心配になるくらい食べて満足しています。
・ご飯のレシピの味付けが美味しくて、管理食とは思えないほどです。毎日作るのが楽しみになってきました。
・AI食の良いところは粗食になることなく食事と向き合えるところだと実感します。
● 中間報告におけるウェルナスの見解とネクストステップ
本実証試験の中間結果は、摂取カロリーを維持したまま体重減少効果が現れるという、従来のダイエットの概念を覆すものとなりました。運動など体重に影響を与える生活習慣も維持したままであるため、体重減少はAI食摂取によるものと考えられます。AI食を摂取する期間が長くなるほど体重が減少し(時間依存性)、AI食を摂取する頻度が高くなるほど体重が減少している(用量依存性)ことも、カロリーを維持したAI食で体重が減少した科学的な根拠といえます。一般的なダイエットではカロリー制限や糖質制限が必要になりますが、ウェルナスのAI食技術を活用すれば、カロリーを維持したAI食で、我慢せず無理のないダイエットによる目標達成が期待できます。また、継続率の高さと参加者の声から、AI食は驚きとともに好感をもって社会に受け入れられるものと確信しております。
AI食技術では、参加者個人が実際に取得したデータをウェルナス独自のアルゴリズムで解析、体重を減らす栄養素と体重を増やす栄養素を特定し、参加者の目標体重に近づくように、これらの栄養素の量を調整します。AI食は、この栄養調整に基づいてつくられます。そのため、体重に関与しているけれどもカロリーに影響を与えない栄養素の調整で、カロリーを維持したままで体重を減らすAI食をつくることができます。さらにAI食技術では定期的に解析を繰返すことで、その時々の利用者の体の状態に最適な関与栄養素が決定されます。本実証試験では1週間ごとに解析を行い、関与栄養素を更新しています。こうして体の変化に対応して栄養最適化されたAI食は、毎日3回食べれば多くの方で高い効果が期待できますが、土日は自由な食事を摂ってもほぼ同じ効果が得られるという、利用者にとってうれしい結果が得られています。また、1日1回食べるだけでも減量効果は期待できます。引き続き試験を継続し、カロリーが維持され無理なく継続して食べることができるAI食で、利用者のライフスタイルに合わせたダイエットの実現を目指すと共に、来年1月のサービスローンチに向けて、利用者の皆様により快適に使用いただけるようにユーザーインターフェースの改善も継続して行います。
ウェルナスは、本実証実験を通じ、2023年の「NEWTRISH」サービスローンチ後のサービス充実と規模拡大に向けた開発を加速するとともに、AI食による未来のwell-being社会に貢献する「健康実現のための未来食」の実現に努めて参ります。
■ 個別栄養最適食(AI食)サービス「NEWTRISH」ついて
個別栄養最適食(AI食)情報をお届けするサービスのためにウェルナスが開発を進めるスマートフォンアプリケーション「NEWTRISH」は、現在、2023年1月のローンチに向けた最終段階の調整を行っています。「NEWTRISH」は、利用者が設定した目標(健康・美容・運動機能・学力など)に関連する体重・血圧・体脂肪率などの生体データと摂取した食事に含まれる栄養素データを日々記録し、独自の解析アルゴリズムを用いた「AI 食」技術(特許第7090232号、国際特許出願済み)により、日々変化する生体データと栄養素データの関係性を明らかにし、生体データに影響する栄養素(関与因子)を決定、生体データを改善するために個別最適化された「AI食」情報を提供し、個人の目標実現に貢献する世界初※4のサービスです。他社のアプリやバイタルデータを計測するIoTデバイスとのAPI連携も可能であり、ユーザーが既に利用しているアプリやデバイスから自動で「NEWTRISH」に各種データを共有することができます。「あすけん」とのAPI連携も2022年4月より開始しており、「あすけん」で記録した食事から推定した栄養素の情報に基づいて個人の健康関与因子(栄養素)を特定して栄養調整してAI食をつくれることを確認しています。
※4 ウェルナス調べ、2022年12月現在
■ 株式会社ウェルナスについて
食で実効的な健康を届ける信州大学発のヘルス・フードテックベンチャー。信州大学学術研究院農学系・中村浩蔵准教授との共同研究により、野菜のナスから自律神経活動調整に基づく血圧、気分、睡眠改善作用をもたらすコリンエステルという天然由来機能性成分を発見し、臨床試験で効果を実証しました(国際特許出願済)。この成果に基づき、2020年から世界初となるナス由来コリンエステルを関与成分とするサプリメントを開発し販売を開始しました。農林水産省:革新的技術開発・緊急展開事業において、ナス生産者、食品製造会社、他大学・研究機関大学との官民共同チームの「ナス高機能化コンソーシアム」に参画(2017年-2019年)、その後、機能性野菜ナス認知度向上のために「機能性野菜ナスコンソーシアム」を設立(2020年)。代表企業として機能性ナスの普及に取り組んでいます。ナス事業に加え、食の機能を個々人ごとに個別最適化する「AI食」事業を始動(2019年)。独自技術を活用して提案する「個別栄養最適食(AI食)」により、個々人の体質やライフスタイルに寄り添った、健康を含めた自己実現目標を達成するための「食」を提供することで、未来のwell-being社会への貢献を目指します。2020年より農林水産省フードテック官民協議会:ヘルス・フードテックWT代表。(株)リバネス、テックプランター第1回フードテックグランプリ最優秀賞など、ビジネスコンテストにおいて受賞多数。
社名:株式会社ウェルナス
設立:2017年
資本金:2,700万円
代表者:代表取締役 小山 正浩 (博士・農学)
コア技術発明者:信州大学学術研究院農学系 准教授 中村 浩蔵 (博士・工学)
所在地:東京都杉並区高円寺南1-28-5
営業所:長野県諏訪郡下諏訪町東町中807-4
コーポレートサイト:https://wellnas.biz